~学びと気付きの場所作り~

◆地域での活動や、日々試行錯誤した事について書いています◆

平等と公正

『平等』

物心ついた頃…いやそれは言い過ぎか…小学生ぐらいだろうか…平等という言葉を知ったのは。

 

社会人になって1年目。当社の人事担当が口酸っぱく言っていた言葉を思い出す。

「言葉の定義をおさえなさい」

 

思いかえせば、言葉の意味を把握せずに会話したり、考えたりすることが多かったなぁと反省するばかりだ。よくわからない書き出しになったが『平等』という言葉について、最近思い出したことや、気付かされたことを、つらつらと書いていきたいと思う。

 

ぐるんとびー菅原さんとの出会い

 

株式会社ぐるんとびー代表取締役の菅原健介さんと出会ったのは2016年。

その年の7月、ケアカフェ全国大会inかんとうに参加した際に、シンポジストの1人が菅原さんだったのだ。

(参照:2016.10.3 NEW! 第3回ケア・カフェ全国大会inかんとう 動画UPいたしました! - ケアカフェジャパン)

そして、同年10月には釜石に菅原さんが来られ、シンポジウムとは違って1時間ほど、みっちりとお話を聴く機会に恵まれた。

 

ぐるんとびーの活動は、当時『地域』というキーワードを強く意識していた私のハートを強く刺激した。私は、地域づくりを実践している菅原さんに憧れ、尊敬の念を抱いたのだ。

「高齢者の生活をいかに地域で支えるか」。その、ひとつの解決策が2015年7月に藤沢市で生まれた、URの団地の空き室を利用した小規模多機能ホーム「ぐるんとびー」。この日本初ともいえる試みに取り組むのが菅原健介さんです。「ここで実現したいのは、いわゆる『介護事業』ではなく、高齢者が『輝く』地域づくり。たとえ認知症や障がいがあったとしても、自分のやりたいことができる環境をつくりたいんです」と語る菅原さん。その根底には、高齢者の自立を支援しながら、子どもたちの未来をつくっていきたいという思いがあるのだといいます。

(引用:「ぐるんとびー」から見えてくる 介護と地域の新しい関係 | HELPMAN JAPAN)

(参照:当時の私の考えが書かれたブログ→地域で活動する理由 - ~学びと気付きの場所作り~)

(参照:ぐるんとびーのホームページ→ぐるんとびー公式サイト - ごちゃまぜブログ|藤沢の介護福祉)

 

 

 

そんな菅原さんの話の中で『平等』について語られたのだが、今までこの言葉を何となくしか認識していなかった私は衝撃をうけることになった。

彼は中学・高校をデンマークで過ごした。そこの「平等の感覚」は日本と少し異なるという。例えば、ひとつのパイを3人で分けるとき、日本では1/3ずつ分けるのが一般的だ。

しかし、彼の学んだ「平等の感覚」は、「私いまダイエット中だから」という人は1/6でいいし、「2日くらい食べてなくて……」という人は半分くらいあげてもいい。そんな風に、参加する人たちのいまの状況に応じて必要な分を考慮して、資源を分けあう。

彼は、小多機の包括報酬も、その平等の感覚で捉える。「いまこそ誰かの助けが必要」という局面で手厚く入り、生活が落ち着いたらそっと下がり、状況を見守る。でも、手を離さない。そんな緩急のついたサービスで、街の中で過ごすことに安心を作り出そうとしている。

(引用:「やりたいのは介護じゃない」介護を通して地域全体を底上げする実践者-ぐるんとびー菅原健介さんに聞く|tayorini by LIFULL介護)

 

キングコング西野氏のvoicy

 

私の中の『平等』の概念は、菅原さんの言葉に影響を受け、まるで自分の言葉かのように、受け売りの言葉を吐き出していたと思う。

 

そんな中、日課として聴いている、キングコング西野亮廣氏のvoicyにて『結果は「平等」に、チャンスは「公正」に』(2019年11月16日)というタイトルでの回があった。

(参照:(2019年11月16日放送)結果は「平等」に、チャンスは「公正」に/ Voicy - 今日を彩るボイスメディア)

 

この放送を聴いて、日本とデンマークの平等の概念が異なるのもあるのかもしれないが、言葉の使い方の違いなのではないか、と感じたのである。

デンマークの『平等』の概念は日本語で言えば、『公正』という言葉にあたるのではないか?

そんな疑問を感じたので『平等 日本とデンマーク』というワードでGoogle検索してみた。

(我ながらクソみたいな検索ワードである)

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あがってきたサイトの1つに、私の疑問の答えになりそうな文章があったので引用する。

日本では、上記のように平等とは、いかなる場合でも同じ割合という認識です。しかし、デンマークの平等とは、その人その人の状況や環境に合わせた公平という認識をしています。

(引用:デンマークが幸せな国と言われる理由|幸せな国づくりの方程式とは?)

 

ちなみに、西野氏の言う『平等と公正』の話は、Google検索するといくつかのサイトがヒットする。

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その中で、いくつかのサイトを参照にあげておく。

(参照:「平等」「公平」「公正」の意味と違い – 社会人の教科書)

(参照:『平等』は弱者を追い詰める。重要なのは『公平』だ。 | Books&Apps)

 

答えがあるわけでもないし、どっちが間違っているとかそんな話でもないのだが、冒頭の人事担当の「言葉の定義をおさえなさい」という言葉が改めて重要だなぁと感じた出来事であった。