自分の勉強のために
毎日更新中
突然ではあるが
白状させてもらいたい
AHEADMAPの会員であるのだが
最近論文を読めていないということを
以前は地域で論文抄読会をしていたのだが
最近は家庭と仕事の両立を言い訳にしてだらけきっている自分がいた
言い訳にしている自分に気付きながら
家庭と仕事に加えてブログ更新や記事を書いたりと積極的に活動している薬剤師を見て
あんなふうにならないとなぁなんてぼんやりと考えるだけだった
恥部を曝け出すかのよう
ちなみに
今回論文に関して記載するのにあたり
自分の中では相当な勇気が必要だった
なぜなら
日々論文を読んでいる尊敬する薬剤師の方々と自身を比較してしまい
(まぁ比較することもおこがましいのだが)
自分に自信がなかったり
出来ない自分を見せたくなかったり
そんな弱い気持ちになってしまったからだ
そんな自分が論文を取り上げようと思った理由は
最近聴いているキングコング西野氏のvoicyで
『いつもはじめは素人だった』という言葉を聞いてモチベーションが上がってきたことが挙げられる
論文を取り上げる
ということで
このブログで
論文を『10分で論文を読むためのワークシート』を使って読んだ記録を書いていきたいし
あくまで自分の練習のためにやっていきたい
(↑こうして保険をかけてしまう自分の弱さたるや…)
取り上げる論文は
ケアネットのメールで見つけた記事
『アルツハイマー病へのスタチンの効果〜RCTのメタ解析』で取り上げられた論文
『The efficacy of statins in the treatment of Alzheimer's disease: a meta-analysis of randomized controlled trial.』である
メールに添付されていたやつかよ
とツッコミが入るかもしれないが
私はEBMのステップ2『情報の検索』の部分が弱いと自覚しているのでご容赦いただきたい
そしてこの論文
お金を払わないと全文見れないやつや
妻に内緒で買ってしまいたい衝動にかられるが
おとなしくAbstractだけで我慢しよう
しかもしかも
私はどちらかというとメタ解析は苦手としている
それなのに取り上げるところに小さなチャレンジ精神を感じながらやっていきたい
さてさて私の中で恒例の
AHEADMAP『10分で論文を読むためのワークシート・メタ分析』に則ってみる
・論文のPICOは何か
P : 1489 patients
I : 742 patients in the statins group
C : 747 patients in the control group
O : the effect of statins in the treatment of Alzheimer’s disease
・一次アウトカムは明確か
スタチンの効果のみ見ているので明確とした
・真のアウトカムか
MMSE、ADAS-Cog、NPI、ADL、のスコアのWeightedMeanDifferenceであるので代用のアウトカムとした
(本来ならここでやめるところだが自己学習のため継続する)
・評価者バイアス
Abstractに記載なし
・出版バイアス
〜publication bias test were both negative
・元論文バイアス
タイトルよりa meta-analysis of randomized controlled trial
・異質性バイアス
Abstractに記載なし
とまぁざっとこんな感じか
結果を見てみよう
・結果
①Meta-analysis of the nine studies that reported the MMSE scale scores indicated that there is no significant effect of statins as compared with control group (the pooled WMD = 1.09, 95% CI, − 0.00, 2.18, p = 0.05, I2 = 87.9%)
②Meta-analysis of the five studies that reported the ADAS-Cog scale scores also indicated that there is no significant effect of statins as compared with control group (the pooled WMD = − 0.16, 95% CI, − 2.67, 2.36, p = 0.90, I2 = 80.1%).
③Meta-analysis of the four studies that reported the NPI scale scores indicated that treatment with statins could slow the rise in the NPI scale scores (the pooled WMD = − 1.16, 95% CI, − 1.88, − 0.44, p = 0.002, I2 = 45.4%).
④Meta-analysis of the six studies that reported the ADL scale scores indicated that treatment with statins could improve patients’ daily living ability (the pooled WMD = − 4.06, 95% CI, − 6.88, − 1.24, p = 0.005, I2 = 86.7%)
感想
そもそもまずWMDはWeightedMeanDifferenceつまり『重み付け平均差』である
Mean difference (MD)(平均差): 「平均の差」は、臨床試験の2群間の平均値の絶対差を測定する基本統計量である。治療によって平均でアウトカムがどのくらい変化するかを予測する。アウトカム測定が全ての試験で同じ尺度でおこなれるときのメタアナリシスでは、要約統計量として用いることもできる。以前は、重み付け平均差(WMD)ともよばれた。
(↓下記ページより引用)
http://www.grade-jpn.com/GRADEproHelp/Glossary%2520of%2520terms%2520and%2520concepts.htm
ということは
先の結果は
①MMSEスコアが1.06(95% CI:− 0.00〜2.18)増える
②ADAS-Cogスコアが− 0.16(95% CI:− 2.67〜2.36)減るかもしれないが増えるかもしれない
③NPIスコアが− 1.16(95% CI:− 1.88〜− 0.44)減る
④ADLスコアが− 4.06(95% CI:− 6.88〜− 1.24)減る
ということになると思うのだが
そもそも不勉強な私はスコアがどんなもので何点で評価するのか分からないため調べる必要があると感じた(MMSEスコアは聞くものの他のがイマイチわからん)
調べてみよう
①MMSE
MMSEスコアも改めて調べてみる
認知症や軽度認知障害(MCI)のスクリーニング検査として用いられるものである
MMSEは時間の見当識、場所の見当識、3単語の即時再生と遅延再生、計算、物品呼称、文章復唱、3段階の口頭命令、書字命令、文章書字、図形模写の計11項目から構成される30点満点の認知機能検査である。MMSEは23点以下が認知症疑いである(感度81%、特異度89%)16,17)。27点以下は軽度認知障害(MCI)が疑われる(感度45-60%、特異度65-90%)18-20)。
日本老年医学会のホームページから引用させてもらったわけだが
他にもスクリーニングスコアのみで診断できない旨が記載されている
この論文ではスタチンはMMSEスコアの改善に効果を与えない旨記載されている
②ADAS-Cog
わたくし不勉強で初めて知ったスコア
Googleで『ADAS-Cog scale』と検索してみると
そんな中、2番目にあがってきたのが日本老年医学会雑誌の総説だった
ちなみに、ADAS-Cogは(Alzheimer’sDiseaseAssessmentScale-Cognitiveの略であり、Google翻訳にぶち込むと『アルツハイマー病の評価尺度-認知』となる)
以下、ADAS-Cogについて引用する
症状の重症度をみたり,症状が重度になったか軽度に なったかという症状の変化を見るために,使用されるの が ADAS-Cog である.
原版では 11 の課題がある.日本版では,多くの課題 で過度な文化的適応が見られ,原版(英語版)とは課題 が異なっている.出典:https://jpn-geriat-soc.or.jp/publications/other/pdf/review_geriatrics_48_5_431.pdf
実際の質問事項は先程の検索画面で
画像表記にすると英語表記の質問表が出てきたが
私の検索能力不足でスコアの評価方法や
スコアの使用方法などは分からず…
また調べてみようと思う
こちらもスコアの改善に効果を与えない旨記載されている
③NPI
これも不勉強で初めて知ったスコア
これまたGoogleで『NPIスコア 認知症』と検索してみる
4番目に上がってきたのが認知症ケア研究誌の論文
定義というかNPIの使用目的の部分を以下に引用する
BPSDには行動症状と心理症状が含まれ
る[1,2]。行動症状は、以前は行動障害と呼ば
れており、その評価尺度としてDementia
behavioral disturbance (DBD) scale[3,4]が
広く使われている。しかし、この尺度は妄想
などの心理症状を含まないのでBPSD全体
の評価尺度とは言えない。一方、
Neuropsychiatric inventory(NPI)[5,6]は、
BPSDの標準的な評価尺度として使われて
いる。出典:https://www.dcnet.gr.jp/pdf/journal/t29_j_20171027_gentyo1.pdf
BPSDの評価として使用されることはわかったものの
検索画面を画像に切り替えても質問表などは出てこなかった
ADAS-Cogのようにスコアの評価方法や使用方法は分からず
また機会を見つけて調べてみようと思う
この論文ではNPIスコアの増加を遅らせる可能性について記載されていた
NPIの使用方法から考えるとBPSDの進展抑制といったことが示されるのだろうが
結果として出ていたthe pooledWMDが-1.16というスコアの変化がどの程度のものなのか
上記のようにそもそもスコアの評価がわからない自分には判断できない
素人考えではたかだか1.16の変化ではないか
しかもスコアの変化だし
と思ってしまう
スコアという背景について学ばないことには評価できない状態である
ここで④といきたいところだが
長くなりそうなので
ここで一旦終了とする