AIと医療と私
毎日更新継続中
部屋とワイシャツと私
みたいなタイトルにしてしまった
1歳8ヶ月になる娘とお風呂に入っている時
ふと思いついたことがあった
脈絡のない文章になりそうな予感しかしないが
つらつらと書いてみるとしよう
医療従事者の評価って
医療従事者とくくってみたが
私は薬剤師なので薬剤師のことを書こうと思う
一般論的な話になるので異論はあるかもしれないが
とりあえず進めることとする
例えば
糖尿病患者さんがいた時
食事指導をすることがある
その際には色々と患者さんから情報を引き出そうと会話を重ねていく
食事内容だったり
食事をする際に注意していることだったり
食事回数だったり
間食の有無だったり
食事は誰が作っているかとか
孤食なのかとか
1日3回食べているのかとか
夕食は何時に摂取するかとか
食事は野菜から食べるかとか
そもそも野菜は摂取しているかとか
蛋白質は摂っているかだったり
炭水化物の認識だったり
経済的な状況はどうかとか
どこに買い物に行くのかとか
今思いつくままにざっと列挙するだけでもこれだけあるが
糖尿病療養指導士の資格を持っている方だったらもっと沢山のことを考えるのかもしれない
そういった情報を集めた後
専門家として評価し指導にあたる
ということが現場ではなされているわけだ
上記の内容すなわち
情報収集→評価→指導(助言もしくは行動)
これは人間以外のものが実行していくのではないかということがふと頭に浮かんだのだ
発展に伴いと書いたが
もう既に実現可能なレベルなレベルに達成しているのではないかとも思う
(注意:私はAIやロボットなどの専門家ではない)
先日YaDocの話を聴いて
なぜふと頭に浮かんだかと言えば
日本プライマリ・ケア連合学会の研修会の内容がそうさせたのだと思う
医療法人社団鉄祐会理事長の武藤真祐医師の話を聴く機会があったのだ
武藤先生の自己紹介の際の肩書を見て
東大医学部やら早稲田大学大学院やらマッキンゼーやらPh.DやらMBAやら
凄すぎてただただ驚くばかり
武藤先生はカンブリア宮殿にも出演経験のある方で
名前をGoogle検索すると
医療×ICTや医療×ITといったテーマがあがってくる
その武藤先生が代表のIntegrity Healthcare
そこが運営するオンライン診療サービスが
前述のYaDocだ
(↓Integrity HealthcareのHP)
(↓YaDocのHP)
一度説明を聴いただけであるし
その説明も製品説明ではなく
あくまで『これからの医療×ICT』といった話の中で紹介されただけなので
キチンと理解できていないと思うが
利用対象の患者が日々のデータを入力し
その入力されたデータを医師が評価して診察にあたるといったものだと思う
データ入力にはウェアラブル端末などの様々なデバイスが対応可能ということであった
最近のウェアラブル端末は安価なものでも高機能なものがあるため
文字入力をしなくても様々な患者データが入力されるわけである
YaDocの話の後には
英国バビロンヘルス社の診断AIの話題にもなり
武藤先生は「医者の存在はどこにいくのだろう」と戯けながら『人間がやらなければならないことは何か』あるいは『人間ができることは何か』といったテーマについて問題提起してくれた
(↓先生の話題提供の話が載っている記事)
「AIドクター」で医療を変える、バビロンヘルスの野望 | Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン)
AI全盛の時代に
こんな見出しにしたものの
一介の単なる薬剤師で
別にITに詳しい訳でもない自分が出せる答えなんてない
というか少し先の未来に確実に訪れるAI全盛時代は
多くの方が経験していないのだから答えなんて出せるものではない
前述のYaDocも
IOTとAIが繋がったとしたら
患者は日常生活を送りながら情報入力されることになりそうだし
バビロンヘルスの診断AIが繋がったら
患者へのアドバイスもできるだろうし
はたまた
他のロボットとのつながりでできることも増えるんだろう
そう考えると
漫画やアニメの世界は
すぐそこに来ているのだろうと思うし
その方向なのかななんて全容も知らずに素人考えで思ってしまう
まどろっこしい表現を色々と書き連ねたが
今後来る(むしろ現在来ている)AI時代(なんてネーミングだとも思うが)に何ができるか考えた時に
私がふと思いついたものは
ナラティブだったり
人間臭さだったり
直感の部分だったり
まぁ誰もが想像しそうなテーマである
ナラティブ
釜石で佐藤伸彦先生の話を聴いて
心があたたかくなるような
心をゆさぶられるような
うまく言葉にできないが
そんな感覚を得た
そもそも釜石で佐藤先生の話を聴けるなんて
ナラティブ関係者からしたら羨ましがられるくらいのことなんだと思う
ちなみに佐藤先生のプレゼン資料には
タバコをカッコよくふかす婆ちゃん
お酒を嬉しそうに飲む爺ちゃん
といった一般的に医療従事者が禁煙だ禁酒だと騒いでしまいそうな対象となる方が沢山出てくる
佐藤先生はそれでいいじゃないかと確かおっしゃっていたと思う
タバコを吸ったっていいじゃないか
お酒を飲んだっていいじゃないかと
そんな佐藤先生が所長を勤める医療法人社団ナラティブホームには次のような言葉があるので引用する
人が関わるということを大事にしていく
ひとそれぞれに人生があります。
そして、そのものがたりは 多種多様です。
だからこそ、「病気をみる専門家」である前に、「病気をもった人と関わる」ということを、わたしたちは、大事にしていきたいと考えています。所長 佐藤 伸彦
(↓医療法人社団ナラティブホームのHP)
医療法人社団 ナラティブホーム|砺波|家庭のような高齢者専門の医療機関
佐藤先生は確かEBMがブームになり
ナラティブにたどり着いたと言っていたと思う
(微かな記憶から引っ張り出したので間違っているかもしれないので悪しからず)
そんな私はナラティブを知ったあとに
青島先生、桑原先生、山本先生、をはじめとした
AHEADMAPの面々と出会い
EBMを知ることになるのだが
各界からエビデンスの鬼と称される青島周一先生が
エビデンスとして示される差は微妙なもので
だからこそ他の要素を考えることができる
つまりエビデンスの限界を知るからこそ
その選択肢を選ばない
または選択肢以外の方法を考えることができる
と言っているのを聴いて
佐藤先生の話を聴いた時のような
なんとも腑に落ちるような感覚を覚えたのを思い出す
(原文そのままではなく私の解釈も入っているので悪しからず)
人間臭さや直感力
普段患者さんと向き合っていて
なんというか直感的に色々と感じることがある
野暮ったい表現になってしまったが
この直感というのはなかなか文字にできない
PharmaTribuneで連載していた時(現在は休止)
事例提供をしていたのだが
文字情報では伝えられない何か自分だけが患者さんと共有する感覚がある
直感なので私が感じるものと他者が感じるものが同じになることはないと思うが
こういった感覚はきっと人間にしかできない分野につながるのではないかと思う
(何度も言うようにAIに詳しいわけではないが)
ところで人間臭さの話
(順番が逆になったが)
何か憎めない人っているよねという話を
確かキングコング西野さんのvoicyで小耳に挟んだ微かな記憶がある
西野さんがその人のそうした性質について何と語っていたかは覚えていないので後でvoicyを視聴し直したいと思うが
この何かわからないけど憎めないっていう性質は
おそらくAIには出せないんだろうと思ったのでこの話を出したわけだ
(何度も言うように…しつこくてすみません)
こういった要素を
医療従事者として
薬剤師として
どのように活かしていけるのか
そこが鍵になるんだろう
患者との人間関係
医師との人間関係
薬剤師との人間関係
その他の医療従事者との人間関係関係
介護関係者との人間関係
行政との人間関係
地域の他職種との人間関係
地域住民との人間関係
そういった人間関係を構築する際に
ナラティブだったり
人間臭さだったり
直感力だったり
そうした要素が活かしていけるよう
より成長していきたいと思う
(といつも通りの締めくくりになってしまった)