一次情報って何?
最近、voicyを聴いていて、
『一次情報』という単語を聴くことが多い。
『西野亮廣エンタメ研究所』の放送を添付しよう。
(参照:(2020年3月8日放送)一次情報にアクセスしろ/ Voicy - 今日を彩るボイスメディア)
タイトルの通り、一次情報にアクセスすることの
重要性が放送中に説かれている。
ここで、ふと疑問に思うことがあり、
今回ブログにしようと思いたったわけだ。
医学情報の世界で
JJCLIPやAHEADMAPでは次のような言葉が
多く飛び交っている。
『一次情報にあたろう』
この場合の一次情報は、
主に原著論文のことを言っている。
医薬品情報の分野では情報の加工度の違いで
『一次情報→二次情報→三次情報』
と変わっていくことが知られている。
いつものように引用したい。
医薬品情報はその加工度によって一次資料(情報)、二次資料、三次資料に分けられています。
一次資料は加工度が最も低く、オリジナルな研究論文や学会・研究会の抄録、特許公報、試験データなどがあります。研究論文掲載される代表的な学術雑誌を表1に列挙します。
二次資料は集積した一次資料を文献検索用に加工したもので、キーワード等によって検索することにより一次資料の書誌事項*や抄録を得ることができ、そこから原報にたどれるものです。
一次資料を入手するには定期購読している学術雑誌から逐次、手検索で収集する方法もありますが、通常は二次資料の検索によって入手します。二次資料はそれぞれに収載雑誌の範囲が異なるので、自分が求める領域をカバーしている二次資料を選ぶことが重要です(表2)。
三次資料は最も加工度の高い資料で、執筆者が収集した一次資料をもとに特定のテーマについてまとめらたものです。教科書や指針、公定書などの書籍類をはじめ、製薬企業が作成する添付文書や医薬品インタビューフォーム(以下、IF)、医薬品製品情報概要(以下、製品情報概要)などがあります。
これまで薬剤師が日常業務で利用するのは三次資料がほとんどでしたが、EBM(Evidence Based-Medicine)が求められる現在では、一次資料を利用する機会も増え、一次資料の検索に二次資料を適切に使える技能も必要になってきています。
(引用:医薬品情報について)
上記のAHEADMAPでは、
翻訳ツールを用いながら批判的吟味を行うこと、
つまりはEBMの実践というテーマで活動している
団体である(と私は薄っぺらい解釈をしている)
なお、こんな私も所属しているが、
なかなかEBMの実践という意味では、
まだまだ諸先輩方の足元にも及ばない。
ビジネスの世界で
ビジネスという括りで良いのか、
疑問もあるが、医療業界以外という意味合いで
捉えてもらえればと思う。
これに対して、先程添付したvoicyの中で使われる
一次情報の意味合いは若干異なるような気がする。
現場の声とか、
消費者の声とか、
そんな感じか。
情報の加工度という尺度で言えば、
一次情報の意味合いに違いはないのだが、
対象となる事柄が論文ではなく、
生の声といった意味合いになっている気がする。
ということで『一次情報』でググッてみる。
色々なサイトがヒットするが、
解釈が一定どないものも
ちらほらあるような気がする。
いくつか引用しよう。
一次情報とは
一次情報とは、自分が情報源である情報のことを示します。一次情報〜三次情報を図解
下記は一次情報〜三次情報を図解したものです。独自性が強い場合希少性は増し、社会全体での情報認識度合いが強い場合、社会でより広く知られている情報となります。
二次情報、三次情報とは何か
二次情報、三次情報については、人から聞いた情報、情報源が不明な情報などがそれに該当します。
他にもこんなものもあった。
情報価値は高いが見つけにくい一次情報
そもそも、「一次情報」とは何でしょうか。一般には「ある個人や組織が直接的に体験から得た情報や考察、自らおこなった調査や実験の結果」などとされています。簡単に言えば、個人や組織によるオリジナルな情報、ということができるでしょう。「老後2000万円問題」でいえば、金融庁の報告書が一次情報です。そして一次情報を多くの人にわかるように説明したり、意味を解説したりしたのが「二次情報」です。つまり報告書をもとに報道された記事が二次情報ということになります。
一次情報と二次情報、それぞれに意味があります。一次情報は情報の独自性が高く、信頼性が高いメリットがあります。一方で、細かいデータが羅列されていたりして、専門家には理解できても、一般個人ではそれを十分に読み解けないことが珍しくありません。また、一次情報は二次情報に比べ見つけつくい傾向もあります。
(引用:投資判断のカギを握る「一次情報」の集め方 筆者自身がよく使う「一次情報」源を公開(1/4) | JBpress MONEY powered by JBpress)
引用した2つは若干異なる気もする。
前者は『誰の情報か?』という点に
フォーカスされている印象だ。
後者は『医学情報の世界で』で引用したものに
近いと思われる。
前者の意味合いでの、一次情報の視点で言うと、
薬剤師は日々患者さんの体験や経験を聴いており、
一次情報を仕入れているということになる。
ということで、
あらためて『一次情報』という単語を
整理し直してみた。
ところ変われば意味合いも異なるものなのだなぁ
と感じた次第である。
いつものように浅はかな印象で終わりとしたい。