~学びと気付きの場所作り~

◆地域での活動や、日々試行錯誤した事について書いています◆

高齢患者の生活状況を知るには

薬局で日々患者さんとやり取りする中で

思うこと

感じること

をしたためていこうと思う

 

その中で

自分の行動や思考を言語化していく

そういった過程を繰り返すことが必要だと考える

 

あくまで私自身の経験則であり

文章にする過程において

自分自身の思考整理も兼ねているため

中身に関しては突っ込みどころ満載である

自分の頭の中を見せる形になるので恥ずかしい限りであるが自分自身のためと思って書き記したい

 

体調チェックフローチャート

 

慢性疾患を抱える高齢者さんに対して

どんなことを聞くかと言えば

『暮らしから薬を考える』思考がベースとなって考案された『体調チェックフローチャート』を活用している

(Google検索すると福岡市薬剤師会のページがヒットしたため添付する→https://www.fpa.gr.jp/global-image/units/upfiles/785-1-20110221132111.pdf)

 

さて、体調チェックフローチャートでは

・食欲はありますか?

・夜は眠れてますか?

・お通じはどうですか?

・ふらついたりしないですか?

・物忘れとか気になりませんか?

など

食事・睡眠・排泄・運動・認知機能という5領域を確認していく

 

フローチャートを全て覚えているわけではないが

趣旨や活用意義といった本質を理解していれば

様々な質問を重ねていきながら

『暮らしから薬を考える』ことができると考えている

 

高齢者の暮らしを考える

 

高齢患者さんの生活状況を知ることは

様々な観点から重要だと考えている

 

Google Scholarで『loneliness in older adults』と検索すると様々な論文がヒットする

f:id:GORIABURA21:20200303132350j:image

世界中で『高齢者の孤独』に関して様々な研究がされているのだろう

(論文情報を参照することはしない)

 

またGoogle検索にて『高齢者 独居』と検索すると様々なサイトが表示される

その中で『健康長寿ネット』から文章を引用する

独居高齢者は、うつ、孤立、貧困の割合が高いなど、「要援護」状態の人が多いことから、その増加を問題視する見方がある。他方では、未婚、結婚しても子どもをつくらない、子どもがいても子どもとの同居を望まないなど、個人の生き方として独居を選択しているのだから、その増加そのものはあまり問題にしなくてもよいという見方もある。マスコミなどでは、独居高齢者の孤独死がセンセーショナルに取り上げられており、現状では、前者の見方をする人が多いのではないだろうか。

 しかし、いずれの見方をするにしても、独居高齢者はどのような問題を抱えており、その問題の背景・要因は何かをきちんと理解することが、独居高齢者の増加への対応を考える際に重要なこととなる。

出典:独居高齢者が抱える問題とその背景、それを解消するには何が必要か | 健康長寿ネット

 

薬局が地域包括ケアを担う拠点の1つとして期待されている以上

独居の高齢者に対するケアの視点は必要になってくると思う

 

独居の高齢者かどうか確認するには

 

日々の業務の中で

目の前の高齢患者さんが独居かどうか確認しようとして失礼にあたるのではと思うこともあるかもしれない

 

結論から言うと

患者さんと薬剤師の関係性があってのものであり

一概にこうした方が良いということはないと思う

 

そんな中

私自身はどのように確認しているのか

そしてどういった声かけをしているのか

その情報をどこに記録しているのか

といったことを紹介したい

 

・薬局に来るのが1人か?薬局から帰る時の手段は?

 

 薬局に入ってくる時に1人か

 もしくは

 家族(と思わしき人)と一緒に入ってくるのか

 これは貴重な情報源である

 

 (付き添いがいる場合)

 その方に同居しているのか否か確認する

 もし同居しているのであれば独居ではないのだが

 その際に二世帯住宅なのかどうかも確認したい

 

 というのも二世帯住宅の場合に

 家族との生活が完全に分断されて

 ほぼ独居ということが少なくないからだ

 また付き添いの方との同居の際には日中独居か?

 という点も確認している

 

 (付き添いがいない場合)

 帰りの手段で独居か否かがわかる時もある

 家族の迎えを頼む際には

 同居している可能性は高い

 もちろん家族が市内にすんでいるが

 同居はしていないパターンもある

 

 家族の送迎はなくとも受診手段を確認することで

 様々な情報を知ることができるが

 独居か否かという意味では

 決定打にはならない可能性が高い

 

 バスであれば

 バスの沿線に暮らしている可能性が高く

 そうでなかったとしても

 バス停から歩ける距離に住まいがあるのか

 ということが運動習慣や外出頻度などを

 想像するるキッカケとなる

 

 タクシーなのであれば

 ある程度経済的に余裕があるか

 タクシーを使わないと出て来れないのか

 足腰が弱く運動機能が低下している場合

 などが考えられる

 

 話が脱線したが

 前述の通り

 移動手段で多くのことがわかったとしても

 独居か否かの判断には使用し辛いと思われる

 

・患者の性質を考慮する

 

 患者があまり自分のことを言いたがらないのか

 あるいは

 自分のことを知って欲しいと色々と発言するのか

 こういった患者の性質を考慮する必要がある

 

 (話したがらないタイプ)

 口数が少ないタイプもこの中には入ってくる

 こういった性格の方には

 時間をかけて信頼関係を築く必要がある

 

 さらに言えば

 ①話したがらない(かつ)論理的な性格

 ②話したがらない(かつ)情緒的な性格

 に分けて対応すると良いと思われる

 

 ①話したがらない(かつ)論理的な性格

  何度も時間をかけて関係性を築いていくのは

  基本であるが

  その際に薬剤師からの質問を

  論理的に妥当と思ってもらえるかどうか

  が重要になってくると思う

 

 ②話したがらない(かつ)情緒的な性格

  こちらも時間をかける必要があるのは基本で

  それ以外に患者の感情に訴える理由を

  伝え続けると良いと思う

  抽象的な表現になるが

  あなたのことを思って質問している

  と感じてもらえるかが重要になると思う

 

 (お話が好きなタイプ)

 このタイプは前述の話したがらないタイプと

 比べて対応しやすいと思われる

 

 しかし話をすることが好きなので

 対応時間が長時間になりやすいことや

 内容が多岐に渡るため何が重要か

 判断しにくくなるので

 薬剤師側の対応力が問われると思われる

 

結局どうしているの?

 

あれやこれやと脱線しながら

私の頭の中を書いてきたが

実際どうしているか書いていきたい

 

結局のところ患者との関係性が重要であり

「一人暮らしですか?」と質問できる

関係なのであればそうするのも1つであるし

「失礼ですが」とクッション言葉を置いて

直接的に質問するのもまた1つである

 

私自身は前述の「体調チェックフローチャート

を用いて把握することが多い

 

具体的には

「食欲はどうですか?」

あると答えられたら

「美味しく食べれていますか?」

と続けて聞いた後

「食事はご家族が作られるのですか?」

と確認するわけだ

 

この際に独居の方であれば

自分で食事の用意をしていることを吐露される

 

こうして得た情報は薬歴の表書きにあたる部分に記録をとっていく

決してSOAP形式のところに埋もれることのないよう

患者の基本情報として記録することが望ましいと考える

 

長々と書いてきたが

思考整理と言いながら

話が脱線しすぎて混乱してしまった部分が多かった

今後も整理しながら

自分の頭の中を公開していきたい