~学びと気付きの場所作り~

◆地域での活動や、日々試行錯誤した事について書いています◆

『さよなら私のクラマー』の魅力

久しぶりに漫画について語ろう。

何を隠そう、私は昔漫画家になりたいと、

思っていた時期があった。

まぁ思っていただけで、漫画を書くとか、

絵を描くと言った努力をしていた訳ではないが、

そんな時期があったのである。

 

ちなみに、その時に描きたいと思っていたのは、

サッカーのGKが主人公の漫画である。

私自身、サッカーをはじめた頃からGKとして

プレーをする中で、GKという周囲から

理解されないポジションの魅力を、

どうやったらみんなに分かってもらえるか、

考えた末での安易な決断であった。

 

そこらへんのお話は、

以前ブログに書いたので、

もし良ければ参照いただきたい。

(参照①:漫画『蒼のアインツ』を読んで - ~学びと気付きの場所作り~)

(参照②:学生時代に考えていたこと〜夢と現実〜② - ~学びと気付きの場所作り~)

 

さて、今まで『蒼のアインツ』『ブルーピリオド』

と漫画を取り上げてきたが、

今回は先日最新刊が出た『さよなら私のクラマー

について語りたいと思う。

 

テーマは女子サッカー

 

サッカー漫画は数多くあれど、

女子サッカーをテーマにした漫画は少ないと思う。

そんな漫画の1つが、この漫画である。

ちなみに、この漫画の前日譚にあたる漫画もある。

同じ作者が描く胸躍るストーリー、それが

さよならフットボール』である。

さよなら私のクラマー』を読む際には、

さよならフットボール』もセットで読むことを

強くお勧めする。

 

今日は、この漫画の魅力を

言語化してみようと試みる。

なぜ私はこの漫画を読むと止まらなくなるのか。

なぜ私はこの漫画を読むと感動するのか。

そんなことをつらつらと書いていきたい。

 

ちなみに、ついて最近最新刊が出た時の興奮を

ツイートしており、私の熱狂ぶりが伝わるかと

思い添付してみた。

 

やらなければならないことを放り出してでも、

夢中で読んでしまう作品であることが、

何となく伝わるかと思う。

 

サッカーの表現

 

まず第一に、サッカーの魅力を表現するのが、

たいへん上手いなぁということである。

何だが、何様だよ、という表現であるが、

あの松本大洋をして「サッカー漫画は難しい」

と言わせるテーマである。

 

サッカーを漫画で表現するのがなぜ難しいのか?

それは、松本大洋の言葉を借りるならば、

試合中に登場する人物が多いからである。

 

ご存知の通り、サッカーは敵味方合わせて、

22人で行われ、審判も合わせると25人、

ベンチメンバーも合わせると、

そもそも描くのが大変なわけだ。

 

そして、漫画表現で重要なものの1つが、

『コマ割り』や『構図』である。

さよなら私のクラマー』はこの点秀逸であり、

サッカーというスポーツの迫力やスピード感が、

とてもうまく伝わってくる。

 

対比作品として、これまた私の好きな作品だが、

『VIVA!CALCIO!』をあげておく。

この作品は、サッカーの面白さは伝わるのだが、

スピード感は伝わりにくいかなぁと認識している。

 

他に、サッカー戦術や、

選手のテクニックについて、

色々と語られている点が魅力として挙げられる。

 

文章表現

 

この作者の漫画全てに共通するのかもしれないが、

キャラクターの台詞をはじめ、

全ての言葉がエモーショナルだ。

 

魅力的なキャラクターから紡ぎ出される、

数多くの言葉達。

 

女子サッカーという日の目が当たらない世界で、

もがいているキャラクター達の心情が、

物の見事に表現されているのだ。

 

見ていると、いつの間にか、

涙腺が崩壊しそうになる。

 

また、そんな台詞を読んでいると、

自分自身に語り掛けられているようで、

何だがモチベーションも上がってくるのだ。

 

何度読んでも、目頭が熱くなり、心わき踊る。

そんな漫画である。

機会があれば読んでみてもらいたい。