~学びと気付きの場所作り~

◆地域での活動や、日々試行錯誤した事について書いています◆

処方医の背景に想いを馳せる

昨日も寝落ちしてしまい…

というお決まりのはじまりから

脱却しようとしたのだが…

結局いつものはじまりの文章。

 

今日は久しぶりに仕事について思うことがあり、

つらつらと書いていこうと思う。

 

門前薬局だから

 

以前、と言っても何年前になるのか…

日本在宅薬学会(以下日在薬)で発表した,

その場で初めてお会いしたのが、

所属するAHEADMAP共同代表の山本雅洋氏だ。

私の発表の次が山本氏だったと記憶している。

(記憶違いかな?)

山本氏はJJCLIPについて紹介していた。

 

当時の日在薬は、今のように学術的でなく、

どちらかと言うとTEDのようなプレゼン寄りの

発表が多く、私と山本氏が発表したのも、

プレゼン部門の一般発表だったと記憶している。

 

そんな中で、私が発表したのが、

門前薬局だからこそできることがある、

という内容であった。

 

今でもそうだが、薬局業界では、

門前よりも面分業の方が好意的に捉えられている。

 

私の発表は、位置的にも医師との距離的にも

近い場所にある門前薬局が、

病院と連携をはかれれば、

しかも全国の薬局がそれぞれ連携を深めていけば、

薬剤師や薬局不要論なんてなくなるのに、

という主張だったと思う。

 

今になって思えば、

釜石市という特殊な地域だからこそ、

そんな発想になったのだと思うが、

当時はそんな理想を持っていた。

(参照:釜石を福祉の街に - ~学びと気付きの場所作り~)

 

震災時の経験

 

さてさて、門前薬局について理想を語っていた

あの頃からは大分やさぐれてしまったが、

門前薬局だからこそ出来ること、

そして薬剤師がみるべきもの、

という視点で書いてみようと思う。

 

上記のように、門前薬局だから、

医師との連携がはかりやすいという側面はある

と思っているのだが、

そう思うようになったのは、

震災時の経験からだ。

 

2011年3月11日14時46分。

東日本大震災発災。

 

当時の様子は別のブログに書いたので、

お暇であれば読んでいただきたい。

(参照①:東日本大震災から9年 - ~学びと気付きの場所作り~)

(参照②:東日本大震災を経験して - ~学びと気付きの場所作り~)

 

あの時は電話もできない状態だった。

電話での問い合わせができないので、

直接先生に話をしに行っていた。

そんなことを繰り返す中で、

医師との連携がはかられていった。

 

震災が落ち着いた後も、機会を見ては

面会をして情報共有をはかるようになった。

こうした面会は地理的に距離が近い

門前薬局だからこそできることだ。

(まぁ門前の医師の性質次第でもあり…Twitterで見かける目を塞ぎたくなるような薬局の悲惨な惨状を見ると上記の理想など声高に叫べないが…)

(今では門前の先生に恵まれたから、

釜石市という恵まれた地域にいたからと思う)

 

薬剤師がみるものは

 

そんな考えを持って、日々行動する中で思うのは、

薬剤師として目の前の患者の状態を評価し、

薬物治療の評価をするのだが、その際には

医師の性質もみる必要があるということだ。

 

何を今更と思うかもしれない。

 

私が言っているのは、

医師の考えを知って医師に合わせる、

というものではない。

 

どちらかと言えば、

EBMのステップ4の適用を考えてもらうと

わかりやすいかもしれない。

ここでThe SPELLのページから引用する。

step4で情報を患者に適用する際には,エビデンス,患者の病状と周囲を取り巻く環境,患者の意向と行動,医療者の臨床経験の4つを考慮すべきとされています(下図,Haynes RB, BMJ 2002;324:1350).したがって,EBMを実践して,患者にどうするかを判断する際には,エビデンスだけでは決まらず,他の要素も考慮するために,しばしばエビデンスの示すものとは異なった判断をすることがあります.決してエビデンス通りの判断をすることがEBMではないのです.

(引用:EBM�Ƃ́H�@[The SPELL]�@�|EBM�̌����������C������EBM�𗝉����ĖႤ���߂̉����|)

f:id:GORIABURA21:20200601214816j:image

引用文内にある『医療者の臨床経験』に、

処方元の医師の性質を入れて考えてみては?

ということである。

 

例えば、私が働く薬局の門前の病院の医師は、

エビデンス重視というよりは、

地域や社会と言った側面を大切にする傾向にある。

また、薬剤師の提案を尊重してくれる傾向にあり、

薬剤師が『エビデンス』や『患者の意向と行動』

といった部分を踏まえた提案が通りやすい。

 

一方、同地域の別の先生であれば、

診察の時点で患者の気持ちを引き出したり、

エビデンスを重視したり、

残薬まで確認する方もいる。

そうすると、薬剤師が関わる隙もない、

ということもある。

 

何が言いたいかというと、

医師の性質次第で薬剤師のやれることが

異なる可能性もあるんだろうなぁ

ということだ。

 

そういう意味でEBMのステップ4を意識しながら、

薬剤師として何ができるのか日々考えて

行動していくしかないんだろうなぁと思っている。

 

最後の方で拙い雑な表現になったが、

いつものように日記的なブログで、

私の頭の中を曝け出しただけだ。

 

今後より洗練できそうであれば、

書き直してみたいと思う。

ということで今日はおしまい。