~学びと気付きの場所作り~

◆地域での活動や、日々試行錯誤した事について書いています◆

釜石コンパスでの高校生の悩み

気付けば寝過ごしてしまい、

起きた時には日付変更線をまたいでいた。

そんなことで2日連続更新し忘れてしまった。

今日こそ更新だ、という気持ちで書いていきたい。

 

釜石コンパス

 

さて、いきなり何だと思われるかもしれない。

私が何度か講師を務めたことのある、

イベントの名前である。

過去ブログでも何回か登場したので、

参照として添付しておく。

(参照①:マクロな視点で地域を見る - ~学びと気付きの場所作り~)

(参照②:夢や目標を持つこととは - ~学びと気付きの場所作り~)

 

添付したブログに『釜石コンパス』の、

ホームページなどは添付しているが、

そこから引用する。

釜石コンパスは、多様な可能性を知り未来の地図を描くための社会人との対話交流プログラム「釜石コンパス」と、高校生が地域と関わり学びあうためのコーディネートを通じ、高校生が「自分の意志で将来・進路を考え、行動していく」ことを目指して活動しています。

(引用:釜石コンパス - 高校生のキャリア構築支援事業)

 

こうして高校生とお話しながら、

私自身学びや気付きを得る機会となっている。

 

そんな釜石コンパスでは、

高校生から質問を受けることもある。

代表的な質問を1つ挙げ、

そのことについて思うことを書いていきたい。

 

文理選択

 

必ず質問としてあがるのが、

「文系か理系どちらに進むか迷っています」

というものだ。

 

今現在の私の回答としては、

①どちらかが嫌いだから片方を選ぶのはどうか?

②自分はどちらが好きなのか問うてみよう

③どんな仕事でも文系的な要素と理系的な要素を

 どちらも必要とすることになると思う

こんなところであろうか。

 

薬剤師として働く場面で言うと、

仕事の多くの知識は理系的な要素と言える。

しかし、患者さんや他職種と

コミュニケーションを取る際に必要なのは、

文系的な要素だと感じる。

 

そうした意味では、

上記の回答①にあげたように、

嫌いだからという理由は考え直した方が

よいのではないかと私自身は思っている。

 

かと言って苦手な分野に時間をかけるくらいなら

得意とする分野に時間を投資する方が

より主体的に過ごせるのではないだろうか。

そこで出てくるのが、回答②である。

 

自分は何に興味があるのか?

自分はどんなことに喜びを感じるのか?

自分自身に問うてみるとよいのではないか?

こうした問いかけが必要だと考えている。

 

文理に分ける意味

 

上記の私の回答③にあげたのは、

もともと自分の意見というよりは、

ある書籍を読み「なるほどな」と思ったものだ。

この書籍にも、文系と理系に分けることへの弊害、

といった記述があるので引用する。

「これから必要とされるのは、文系・理系というフレームを外して、歴史的考証や物理・数学を駆使しながら自分で何らかの価値を生み出すことのできる人です。そこでは分野横断的・多元的な解釈と批判的思考に基づいた創造性が求められます。「理系はわからない」「文系は苦手」と切り捨てずに、どちらも勉強しておいたほうが考えの幅が広がっていくのです。どちらか一方という選択と思い込みは長い 100年の人生で足かせになります。」

—『0才から100才まで学び続けなくてはならない時代を生きる学ぶ人と育てる人のための教科書』落合陽一著
https://a.co/frjAciX

 

NewsPicksの『WEEKLY OCHIAI』を見てから、

落合陽一氏のファンになっていることや、

自分自身が教育に興味があることもあり、

楽しく読ませていただいた。

 

他にも次のような記述もあったので、

またもや引用する。

「そういう意味でも、 STEAM教育と現在の日本の教育制度のギャップの一つは、大学受験によって、高校の段階で文系と理系に分けられてしまうことです。もちろん、それぞれの教科は学問の基礎として重要ですが、これからは教科を超えた総合力が問われるようになってくるでしょう。今日では、学ぶ上でも就職においても、文系・理系で分けること自体が、時代に沿わなくなってきています。自分の可能性にフタをせず、分断を横断して学び続けることが重要なのです。」

—『0才から100才まで学び続けなくてはならない時代を生きる学ぶ人と育てる人のための教科書』落合陽一著
https://a.co/8Qpdwpd

 

ちなみに、引用中のSTEAM教育については、

Wikipediaから引用する。

(引用ばかりやな笑)

STEAM教育(スティームきょういく)とは、 Science(科学)、 Technology(技術)、 Engineering(工学)、Mathematics(数学)を統合的に学習する「STEM教育(ステムきょういく)」に、 さらにArts(リベラルアーツまたは芸術)を統合する教育手法である[1][2][3][4][5]。

(引用:STEAM教育 - Wikipedia)

 

冒頭の釜石コンパスでは対象が高校生だが、

多くの人が答えを求める傾向にある気がする。

 

答えを知ることは安心に繋がるのだが、

世の中答えのない問題だらけで、

そんな中で考えて行動するのか、

が求められていると思う。

 

薬剤師は理系か

 

まず事実として、というか日本では、

薬学部は理系を選択した先にある。

 

しかし、薬学部を卒業した大半の人が、

薬剤師として医療現場ではたらくことになるが、

実際の現場では理系の知識だけでは

うまくいかないことが多いと感じている。

 

一般的に文系とされる、

人文科学的な側面は必要になるし、

文系に進む上で選択科目とされることの多い、

国語力がないと苦労することが多い。

 

なぜなら、薬剤師として働く上で、

患者さんとコミュニケーションをとる上で

言語力が必要となったり、

他職種との連携の際に

文書のやり取りをすることがあり

文章力や要約力が必要となるからである。

 

最後に、今回この記事を書くにあたって、

面白い記事を見つけたので添付しておく。

(参照:日本人はなぜ誰にでも「文系」「理系」のレッテルを貼るのか | 週末はこれを読め! from HONZ | ダイヤモンド・オンライン)

 

今度の6月20日の釜石コンパスでは、

こうした点も言及できればと考えている。