~学びと気付きの場所作り~

◆地域での活動や、日々試行錯誤した事について書いています◆

1日1論文〜6日目〜

 

いやぁ、昨日の論文ブログの感想は今までにないほど酷いものだった…

といきなり反省の弁からはじめたが、今回も淡々と更新していきたい。

 

なお、もしもこんなブログをお読みになられる方がいるとすれば、記載内容には全く持って自信がなく、他人に教えるためではなく、私自身の勉強のための記載なので、くれぐれもその点お忘れのないようにしていただきたい。

 

今回も月刊『薬局』の2020年1月号『Evidence Update 2020』に取り上げられた引用論文を『10分で論文を読むワークシート』を用いて読んでいきたい。

今更ながら、なぜ2020年1月号の引用論文を読んでいるのかお伝えしたい。

・引用論文にPMIDの記載があること。

・著者による引用文献に対する解説があるため、

 抄読会をしているかのように自己学習の中で、

 他者の意見を参考にできること。

以上2点が理由である。

 

さて、今日もまた名郷先生の2019年論文ベストテンから、6つ目の論文である。

 

PMID : 31147311

 

Estimates of all cause mortality and cause specific mortality associated with proton pump inhibitors among US veterans: cohort study

Yan Xie, biostatistician, Benjamin Bowe, biostatistician, [...], and Ziyad Al-Aly, director

 

タイトルにずばりでコホート研究である。

苦手としているので、克服できるようトレーニングしていきたいと思う。

 

・論文のPECOは何か?

P

(Abstract → Participants)

New users of PPIs (n=157 625) or H2 blockers (n=56 842).

(Google翻訳PPI(n = 157 625)またはH2ブロッカー(n = 56 842)の新規ユーザー。)

E : PPIs

C : H2 blockers

O

(Abstract → Main outcome measures)

All cause mortality and cause specific mortality associated with taking PPIs (values reported as number of attributable deaths per 1000 patients taking PPIs).

(Google翻訳 : すべては、PPI服用に関連する死亡率および特定の死亡率を引き起こします(PPI服用患者1000人あたりの帰属死亡数として報告される値))

 

PECO立てしてみたものの、これでいいのか?と不安になる。なんせ苦手としているコホート研究であるし、本文を読んでいると、疑問符が浮かんでくるからだ。とりあえず先に進むとする。

 

・真のアウトカムか? 

死亡率という、俗に言うハードエンドポイントであり、真のアウトカムと言える。

 

・調整した交絡因子は何か? 

…どこに書いてあるか分からん…

またもや『TheSPELL』『はじめてコホートシート』を参照したいと思う。

交絡因子の調整が行われているか?

 『propensity score』を検索すると記載がある。

 傾向スコアが用いられているとわかる。

f:id:GORIABURA21:20200311001147j:image

 

・結果は何か?

(Abstract → Results)

There were 45.20 excess deaths (95% confidence interval 28.20 to 61.40) per 1000 patients taking PPIs. Circulatory system diseases (number of attributable deaths per 1000 patients taking PPIs 17.47, 95% confidence interval 5.47 to 28.80), neoplasms (12.94, 1.24 to 24.28), infectious and parasitic diseases (4.20, 1.57 to 7.02), and genitourinary system diseases (6.25, 3.22 to 9.24) were associated with taking PPIs. There was a graded relation between cumulative duration of PPI exposure and the risk of all cause mortality and death due to circulatory system diseases, neoplasms, and genitourinary system diseases. Analyses of subcauses of death suggested that taking PPIs was associated with an excess mortality due to cardiovascular disease (15.48, 5.02 to 25.19) and chronic kidney disease (4.19, 1.56 to 6.58). Among patients without documented indication for acid suppression drugs (n=116 377), taking PPIs was associated with an excess mortality due to cardiovascular disease (22.91, 11.89 to 33.57), chronic kidney disease (4.74, 1.53 to 8.05), and upper gastrointestinal cancer (3.12, 0.91 to 5.44). Formal interaction analyses suggested that the risk of death due to these subcauses was not modified by a history of cardiovascular disease, chronic kidney disease, or upper gastrointestinal cancer. Taking PPIs was not associated with an excess burden of transportation related mortality and death due to peptic ulcer disease (as negative outcome controls).

(Google翻訳PPIを服用している患者1000人あたり45.20人の過剰死亡(95%信頼区間28.20〜61.40)がありました。 循環器系疾患(PPI 17.47、95%信頼区間5.47から28.80を服用した患者1000人あたりの帰属死亡数)、新生物(12.94、1.24から24.28)、感染症および寄生虫病(4.20、1.57から7.02)、および泌尿生殖器系疾患( 6.25、3.22から9.24)はPPIの摂取に関連していました。 PPI暴露の累積期間と、循環器系疾患、新生物、および泌尿生殖器系疾患によるすべての死亡および死亡のリスクとの間には段階的な関係がありました。 死亡の副次的原因の分析は、PPIの摂取が心血管疾患(15.48、5.02〜25.19)および慢性腎臓病(4.19、1.56〜6.58)による過剰死亡と関連していることを示唆しました。 酸抑制薬の適応が文書化されていない患者(n = 116 377)では、PPIの摂取は、心血管疾患(22.91、11.89から33.57)、慢性腎疾患(4.74、1.53から8.05)、および上部消化管による過剰死亡と関連していました がん(3.12、0.91から5.44)。 正式な相互作用分析により、これらの副次的原因による死亡のリスクは、心血管疾患、慢性腎臓病、または上部消化管がんの病歴によって変化しないことが示唆されました。 PPIの摂取は、消化性潰瘍疾患による輸送関連の死亡および死亡の過剰な負担と関連していませんでした(負のアウトカムコントロールとして)。)

 

 

感想

 

名郷先生の解説を先に読むことにする。

 

…上記の自分の記載はてんでダメやないかい!とツッコミを入れたくなる笑

 

そもそも、AbstractのResultsを添付したものの、HRの記載は本文にしかないし、きちんとTable4に目を通さねばという感じだし、ほんとダメダメやな自分という感じである…

 

量反応関係について名郷先生が言及されており、本文を探すとカプランマイヤー曲線の記載が…

いかに結果の部分を確認できていないかということやな…

f:id:GORIABURA21:20200311000544j:image

しかもsupplemental figure2やと…

どこだ…

一旦1番下までスクロールするもない…

って1番上か!!!

そんなこともわからないクソな私でした…

 

しかし、これを見ると名郷先生がおっしゃっているようにPPIを長期で服用していることってどうなんだろうと思うよな…

もちろんGERDの症状で困っている人もいるので一概に中止するわけにもいかないが、患者の価値観も含めてEBMのステップ4を実践できるようにしたいと思った。

 

ということで、今回もクソみたいな感想を並べるだけでございました…

少しコホートにも慣れてきたのだろうか…

自己学習の記録として継続していきたい。