~学びと気付きの場所作り~

◆地域での活動や、日々試行錯誤した事について書いています◆

1日1論文〜4日目〜

論文を読むという目的ではじめたが、

とりあえず4日目である。

 

今回も月刊『薬局』の2020年1月号『Evidence Update 2020』に取り上げられた引用論文を『10分で論文を読むワークシート』を用いて読んでいこうと思う。

今日もまた名郷先生の2019年論文ベストテンから、4つ目の論文である。

 

PMID:30853478

 

American Journal of Medicineの論文であるが、

残念ながらアカウントを持っておらず、

またまたAbstractのみであるが、

出来る限りチェックしていきたい。

 

Iron Supplementation Improves Cardiovascular Outcomes in Patients with Heart Failure.
Zhou X, et al. Am J Med. 2019.
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・論文のPICOは何か?

METHODS: We searched PubMed, Embase, and Cochrane databases through March 2018 and included 10 randomized controlled trials involving 1404 heart failure patients who underwent iron or placebo treatment. Odds ratio (OR) and weighted mean differences (WMD) were calculated using fixed- or random-effects models.

(Google翻訳:方法:2018年3月までPubMed、Embase、およびCochraneのデータベースを検索し、鉄またはプラセボ治療を受けた1404人の心不全患者を対象とした10のランダム化比較試験を含めました。 オッズ比(OR)および加重平均差(WMD)は、固定効果モデルまたはランダム効果モデルを使用して計算されました。)

P : 1404 heart failure patients

: iron

Cplacebo

O : Improves Cardiovascular Outcomes (タイトル)

 

・一次アウトカムは明確か?

明確か…?

 

・真のアウトカムか?

真のアウトカム…と思われる…

 

・メタ分析の4つのバイアス

→評価者バイアス

 記載なし

→出版バイアス

 記載なし

→元論文バイアス(治療のメタ分析)

 We searched PubMed, Embase, and Cochrane databases through March 2018 and included 10 randomized controlled trials

→異質性バイアス

 記載なし

 

はい…

以前もそうでしたが…

Abstractのみだとこんな感じになってしまいます…

アカウント作れよって話ですね…

さてさて結果を見てみますか。

 

・RESULTS

RESULTS: Our results showed that iron supplementation significantly reduced hospitalization for worsening heart failure (OR 0.39; 95% confidence interval [CI], 0.19-0.80) and the combined endpoint of death and heart failure hospitalization (OR 0.47; 95% CI, 0.32-0.69). In addition, iron treatment was found to improve New York Heart Association class, 6-minute walk distance, left ventricular ejection fraction, and peak oxygen consumption. Iron therapy was also associated with improvements in Patient Global Assessment, Kansas City Cardiomyopathy Questionnaire score, European Quality of Life-5 Dimensions score, and Minnesota Living with Heart Failure Questionnaire score. Moreover, serum levels of N-terminal pro-B-type natriuretic peptide (NT-proBNP) and C-reactive protein (CRP) were markedly decreased in patients with iron repletion compared with placebo treatment (WMD: -332.48 pg/mL; 95% CI, -497.48 to -167.47; WMD: -4.64 mg/L; 95% CI, -6.12 to -3.17, respectively).

(Google翻訳:結果:私たちの結果は、鉄補給は悪化する心不全のための入院を有意に減少させることを示しました(または0.39; 95%信頼区間[CI]、0.19-0.80)および死亡と心不全の入院の複合エンドポイント(または0.47; 95%CI、0.32 -0.69)。 さらに、鉄治療により、ニューヨーク心臓協会のクラス、6分間の歩行距離、左室駆出率、酸素消費量のピークが改善されることがわかりました。 鉄療法は、患者全体評価、カンザスシティ心筋症質問票スコア、欧州生活の質5次元スコア、およびミネソタ州心不全質問票スコアの改善とも関連していました。 さらに、N末端プロB型ナトリウム利尿ペプチド(NT-proBNP)およびC反応性タンパク質(CRP)の血清レベルは、プラセボ治療と比較して鉄補充患者で著しく減少しました(WMD:-332.48 pg / mL; 95 %CI、-497.48〜-167.47; WMD:-4.64 mg / L; 95%CI、それぞれ-6.12〜-3.17)。)

 

感想

 

本文を読んでいないのでなんとも言えないが、

鉄を補給することで心不全による入院を減らしたり、心不全のスコアを改善したり、NT-proBNPやCRPを減らしたり、となかなかの結果である。

 

心不全と貧血について、

病態整理も含めて記載してあったページがあった。

(心不全に合併する貧血は治療すべきか | 診療のヒント100 | 循環器最新情報 | 公益財団法人 日本心臓財団)

データは古いが、大まかな背景知識を理解するにはちょうどよい感じがする。

今回の論文は、このページの延長線上にあると思われ、この論文情報や、他の論文も加味すれば、内容も変わってきそうである。

 

今回も薄っぺらい感想ではあったが、

論文を読むことを目的に続けていきたいと思う。