~学びと気付きの場所作り~

◆地域での活動や、日々試行錯誤した事について書いています◆

1日1論文〜3日目〜

ミニ丸先生がビジアプの書籍を出したにも関わらず、

ビジュアルもクソもない方式ではあるが、

自分自身のために継続していきたい。

 

今回も月刊『薬局』の2020年1月号『Evidence Update 2020』に取り上げられた引用論文を『10分で論文を読むワークシート』を用いて読んでいこうと思う。

今日もまた名郷先生の2019年論文ベストテンから、3つ目の論文である。

 

PMID:31573637

 

まず…

JAMAアカウントを持っていないため…

全文は読めず…

Abstractのみ読んでみる。

 

Effect of Vitamin C Infusion on Organ Failure and Biomarkers of Inflammation and Vascular Injury in Patients With Sepsis and Severe Acute

Respiratory FailureThe CITRIS-ALI Randomized Clinical Trial
Alpha A. Fowler III, MD1; Jonathon D. Truwit, MD2; R. Duncan Hite, MD3; et al

 

・ランダム化されているか?

タイトルにそのままズバリパターンである

Effect of Vitamin C Infusion on Organ Failure and Biomarkers of Inflammation and Vascular Injury in Patients With Sepsis and Severe Acute

Respiratory FailureThe CITRIS-ALI Randomized Clinical Trial

(Google翻訳:敗血症および重症の急性患者における臓器不全および炎症および血管損傷のバイオマーカーに対するビタミンC注入の効果 呼吸不全CITRIS-ALI無作為化臨床試験)

 

・論文のPICOは何か?

 

P : 

Findings

In this randomized clinical trial that included 167 patients in the intensive care unit,

(Google翻訳:調査結果

集中治療室の167人の患者を含むこの無作為化臨床試験では、)

I : 

C : 

Interventions 

Patients were randomly assigned to receive intravenous infusion of vitamin C (50 mg/kg in dextrose 5% in water, n = 84) or placebo (dextrose 5% in water only, n = 83) every 6 hours for 96 hours.

(Google翻訳:介入

患者は、96時間、6時間ごとにビタミンC(5%デキストロース水溶液5%、n = 84)またはプラセボ(デキストロース水5%、n = 83)の静脈内注入を受けるように無作為に割り当てられました。)

O : 

Main Outcomes and Measures

The primary outcomes were change in organ failure as assessed by a modified Sequential Organ Failure Assessment score (range, 0-20, with higher scores indicating more dysfunction) from baseline to 96 hours, and plasma biomarkers of inflammation (C-reactive protein levels) and vascular injury (thrombomodulin levels) measured at 0, 48, 96, and 168 hours.

(Google翻訳:主な結果と対策
主な結果は、ベースラインから96時間までの修正された連続臓器不全評価スコア(範囲、0-20、より高いスコアはより多くの機能障害を示す)によって評価される臓器不全の変化、および炎症の血漿バイオマーカー(C反応性タンパク質レベル)でした そして、0、48、96、および168時間で測定された血管損傷(トロンボモジュリンレベル)。)

 

・一次アウトカムは明確か?

The primary outcomes were

  • 明確ではない。

 

・真のアウトカムか? 

スコアやバイオマーカーなどで評価することを考えると代用のアウトカムらしさはあるが、臓器不全を評価していることを考えれば真のアウトカムとも言えるのか…

 

・盲検化されているか? 

Design, Setting, and Participants 

The CITRIS-ALI trial was a randomized, double-blind, placebo-controlled, multicenter trial conducted in 7 medical intensive care units in the United States, enrolling patients (N = 167) with sepsis and ARDS present for less than 24 hours.

(Google翻訳:設計、設定、および参加者 

CITRIS-ALI試験は、米国の7つの医療集中治療室で実施された無作為化二重盲検プラセボ対照多施設試験であり、敗血症およびARDSが存在する患者(N = 167)を登録しました。 24時間未満。)

本文が読めないため(JAMA登録しちまえよと思うかもしれませんが…)

blindの詳細は不明。

 

・ランダム化は最終解析まで保持されたか?

 

→ITT(Intention-to-treat)解析されてるか?

Key PointsやAbstractに記載なし。

 

→結果を覆すほど脱落者がいるか?

Results 

Among 167 randomized patients (mean [SD] age, 54.8 years [16.7]; 90 men [54%]), 103 (62%) completed the study to day 60.

(Google翻訳:結果 

無作為化された167人の患者(平均[SD]年齢、54.8歳[16.7]、90人の男性[54%])のうち、103人(62%)が60日目まで研究を完了した。)

脱落かどうかはわからないが、167人中103人で62%と考えると…

 

・Results

Results 

Among 167 randomized patients (mean [SD] age, 54.8 years [16.7]; 90 men [54%]), 103 (62%) completed the study to day 60. There were no significant differences between the vitamin C and placebo groups in the primary end points of change in mean modified Sequential Organ Failure Assessment score from baseline to 96 hours (from 9.8 to 6.8 in the vitamin C group [3 points] and from 10.3 to 6.8 in the placebo group [3.5 points]; difference, −0.10; 95% CI, −1.23 to 1.03; P = .86) or in C-reactive protein levels (54.1 vs 46.1 μg/mL; difference, 7.94 μg/mL; 95% CI, −8.2 to 24.11; P = .33) and thrombomodulin levels (14.5 vs 13.8 ng/mL; difference, 0.69 ng/mL; 95% CI, −2.8 to 4.2; P = .70) at 168 hours.

(Google翻訳:結果 

無作為化された167人の患者(平均[SD]年齢、54.8歳[16.7]、90人[54%])、103人(62%)は60日目まで研究を完了した。ビタミンC群とプラセボ群の間に有意差はなかった ベースラインから96時間までの平均修正逐次臓器不全評価スコアの変化の主要エンドポイント(ビタミンC群では9.8から6.8 [3点]、プラセボ群では10.3から6.8 [3.5点];差、 -0.10; 95%CI、-1.23〜1.03; P = .86)またはC反応性タンパク質レベル(54.1対46.1μg/ mL;差7.94μg/ mL; 95%CI、-8.2〜24.11; P = .33)および168時間でのトロンボモジュリンレベル(14.5対13.8 ng / mL、差、0.69 ng / mL、95%CI、-2.8から4.2、P = .70)。)

 

感想

 

敗血症については過去に学んだことがあるが(SOFAスコアやquickSOFAなど)、再度学ぶ必要ありと思い、いつものように『今日の臨床サポート』で調べてみた。

概要・推奨

疾患のポイント:
敗血症とは重篤感染症であり、「感染症によって重篤な臓器障害が引き起こされる状態」と定義される。敗血症では、種々のサイトカインをはじめとする多量のケミカルメディエーターが産生され、多彩な病状を示す。
現在でも敗血症の頻度は高く、ICUでの最大の死亡原因である。
患者数は増加しているが、死亡率は「敗血症バンドル」を遵守した場合には低下することが示されている。   
Surviving Sepsis Campaignが推奨するバンドル   
敗血症を認知してから1時間以内に以下の達成を目指す。
乳酸値を測定する。最初の乳酸値が2 mmol/Lより高ければ再検する。
抗菌薬投与前に血液培養を採取する。
広域抗菌薬を投与する。
低血圧もしくは乳酸値4 mmol/L以上であれば、30 mL/kgの晶質液を急速投与する。
蘇生輸液中もしくは輸液後に、平均血圧65 mmHg以上を維持することができなければ昇圧剤を開始する。

診断: >詳細情報 
感染症、もしくは感染症が疑われる患者で、かつSOFAスコアが2点以上上昇している場合に敗血症と診断する。
ICU外においては、感染症、もしくは感染症が疑われる患者を認知した場合、quick SOFA(qSOFA)(呼吸数22回/分以上、意識変容GCS≦14、収縮期血圧100 mmHg以下)を評価し、2項目以上を満たす場合は敗血症を疑い、早期介入を開始する。
敗血症を疑った際は、できるだけ早期に各種培養を採取し、蘇生と並行して感染巣同定の各種検査を行う。
臨床所見のみではショックの分類の判断がつかない場合は、心機能評価などその他のショックの鑑別を必ず行う。

重症度・予後: >詳細情報 
敗血症のうち、「十分な輸液をしても平均血圧65 mmHgを維持するために血管収縮薬が必要」かつ「血清乳酸値が2 mmol/L以上」の場合、敗血症性ショックと定義する。
SIRSの陽性項目数やSOFAスコアの点数が増加するにつれ、重症度は増加し、死亡率も高くなる。
宿主の免疫力と、感染部位、感染微生物、感染様式、抗菌薬(投与方法/量、感受性)、感染源のコントロールの成否などが、予後を左右する。

治療: >詳細情報 
バイタルサインのチェック、ABCの確保、安定化:
HR、BP、SpO2、呼吸数、体温、意識レベルを確認しながら、モニタリングと採血、末梢輸液ルートを確保し、A(気道)、B(換気)、C(循環)が保たれていなければ、この順に確保する。
敗血症治療の3つの柱は、蘇生、抗菌薬、感染巣のコントロールである。
蘇生:
敗血症の初期蘇生として、心拍出量を増加させ酸素供給を増やすために、まず30 mL/kgの輸液負荷を行う。その後は「輸液反応性」を評価した上で適宜輸液負荷を行う。
蘇生輸液中、もしくは輸液後に、輸液のみでは平均血圧65 mmHgを維持できないと判断すれば、早期にノルアドレナリンの持続投与を開始する。
抗菌薬投与:
感染巣の検体を採取し、細菌培養を行った後、推定される起因菌に感受性があると考えられる広域抗菌薬を十分量投与する。ただし、検体採取に時間を要する場合には、抗菌薬投与が先に行われることがある。
感染巣のコントロール
敗血症治療で最も大切な点である。感染巣を同定し、可能であればドレナージを行う。異物が感染源と類推された場合には、可能であればその異物の抜去を実施する。

専門医相談のタイミング: >詳細情報 
臓器機能障害を合併した敗血症や適切な輸液後も循環不全が改善しない敗血症性ショックはただちに専門医に相談し、迅速な対応が必要であり、ICUへの入室も検討する。

 

出典:今日の臨床サポート 敗血症
著者: 片岡惇 則末泰博

東京ベイ・浦安市川医療センター 救急集中治療科 集中治療部門

監修: 志賀隆

東京ベイ浦安市川医療センター

著者校正/監修レビュー済:2018/10/26

 

そうだった、ショックを学んだときには、必ずと言っていいほど敗血症が出てきたな、と思い出した。

バイタルサインの講習でABCラップをまなんだことも思い出した。

(ちなみにABCラップは『ABCがおかしいぞ!臥位にしてバイタルチェックだドクターコール!』というものです)

 

この論文では有意差が出なかったものの、敗血症を思い出すきっかけになった。

今後とも継続していきたい。

と相変わらず薄っぺらい内容であった…